旅する森のカバン
木のカバンです。
丸太を輪切りにして取っ手を付けたもの。
中には何もいれられません。
要は、重いだけで何の役にもたちません。
付属のパンフによると、
森から切り出された丸太が、取っ手が付いた事で、人から人に渡されて、人々と森とをつなぎつつ旅していくカバン、というコンセプトのアート作品のようです。
何年か前に、横浜の美術館に招聘されたドイツの芸術家、トマス・ノイマイヤー氏が企画。
横浜の森美術展 :
作品名 「Traveling Forest/ 旅する森」
この鞄がめぐりめぐって、山梨のひなびた温泉地に遊びに来ていた、われわれ4人組に引き取られることとなりました。。。。
ただし、作家の素敵な意図と反して、われわれ仲間内では、「不幸の手紙」の様になってしまいました。
話としては面白い。
でもさ、
森だかアートだか知らないけど、
重くて汚い使えないカバンなんていらないよね?!
捨てるのもなんかアレだし、互いに押しつけ合いになり、帰りの車内で何時間も話し合い、
最後には行き付けのカフェの店員さんでアート好きなMちゃんに電話してだまして押し付けることに。
「ドイツの有名なアーティストの手作りのバッグで、
それがなんとねぇ、木でできてるんだよ。
うん、 一点もので、非売品らしいけど。」
「いや、そんなに大きくはないよ。
パーティなんかに持っていく位の大きさかな?」
「見かけは、まんま、
リアルな丸太っぽいかんじで、
なかなか、かわいいよー。」
最初、話だけをきいて、さぞかし素敵なバッグがもらえるのかと喜んでたMちゃんは実物を見て唖然。
この鞄、今でも、このカフェの棚に陳列されて、次の引き取り手を待っています。
ほしいと思った人は店の人に聞いてください。
喜んで渡してくれますよ。
Platform Deli+cafe