クリスマスのちょっといい話

メリ~クリスマス!

いつも下らない話ばかりなので、
たまにはクリスマスらしい、取っておきのいい話をかきますね。
(といいつつ、毎年、この話をしてる気がしますが)

     

Mちゃんは、小学校2年生の女の子。

週一回、ひとりでバスに乗って、街の教会で開かれている子ども英会話教室に通っています。

海外から日本に派遣されたシスターたちが、英会話をおしえてくれるのです。

ある寒い日。

いつもは時間通りちゃんと帰って来るMちゃんが、いつまでたっても帰ってきません。

夕方になって、心配になったお母さんが教会に電話したところ、

「教室は予定時間に終わってみんなとっくに帰りましたよ」

とのこと!

お父さんも職場を早退し、家族もご近所さんも総出で、心当たりを探しましたが、Mちゃんは見つかりません。

もう外は真っ暗。

もしかして、
誘拐とか、事故とか。。。

何かあったんじゃないか、と心配はつのります。

そろそろ警察に電話しようかと相談していると、ようやくMちゃんは帰ってきました。

帰って来るなり安心したのか、大泣き!

話を聞いてみると、こういうことでした。

教会のクリスマス会で、

「世界には食べるものが充分になかったり、お金がなくて学校にも通えなかったり、かわいそうな子ども達がたくさんいるのです」

というお話があったのだそうです。

シスターのお話にとっても心を痛めたMちゃんは、悩んだ末に、おさいふの中身のすべて、全財産、をクリスマスツリーの下の募金箱に入れることを決意しました。

帰りのバス代も募金箱に入れてしまい、バスに乗れないMちゃんは、しかたなく家まで歩いて帰ることにしました。

大人の足でも2時間はかかる遠い道のり。

とぼとぼと、
ひとりで歩きとおしました。

暗くて寒い夜道をひとりで歩くのは、とても怖くて心細かったことでしょうね。

この話を聞いた両親は叱るわけにも行かず、

えらかったね! がんばったね! と

抱きしめてあげたとのことです。

    ***

じつは、これは20年以上前の話。

で、大きくなったMちゃんは、私のおくさんになりました。

むかしはかわいかったのですねぇ。

PS: うちの店にも募金箱がありますのでヨロシク。