20年ぶりにベトナムを訪れます。

所用の合間に、20年前にお世話になった人たちを訪ねてみようとおもいます。

当時は外国人の自由旅行が解禁されてからまだ2年目。アメリカ兵以外の外国人を初めてみた、という人も多く、どの街に行っても大変珍しがられ、かわいがられました。
みな家族同様に親切にしてくれて、
初めて一人旅に出た二十歳の学生はたいそう感激したものです。

当時は、首都ハノイでも街灯はめったになく、車もほとんど走っていなかったので、夜は星空がとってもきれいだったのを覚えています。

その後、ベトナムに訪れた急激な経済発展のニュースをきくたびに嬉しく思うと同時に、あの美しい星空や美しい人々が汚れていってしまってるのではないか、と不安になりました。

あの美しい青春の思い出を汚したくない、という気持ちもあってベトナムから遠ざかっていましたが、このたび、縁あって懐かしいベトナムに戻ります。

想い出の中のベトナムとはだいぶ違う国になっているのでしょうけど、人は変わっていないといいなと思います。

写真のこのご家族はダナンで小さなカフェをやっていたご家族。

ふらっと入ったカフェで仲良くなり、会計の時に「お代はいらない」と言われて押し問答。

「では、そんなに言うなら我が家の夕食に来てください。
夕食を食べたら家族も同じ。
家族ならコーヒー代なんて取らないよね」
という事で決着がつき、ここに何日もいりびたりました。

カフェの名前は日記に書いてありました。
399cafe。
399はおそらく、ハウスナンバーなのでしょう。
国道1号線のロータリー、大きな樹の下にありました。

でも、もしかすると、たとえ店を探し当てられても、コーヒーだけ飲んで、声をかけられずに店を出てることになるかもしれません。

ちょっとドキドキします。